Elixir (エリクサー) は並行処理の機能や関数型といった特徴を持つ、Erlangの仮想マシン (BEAM) 上で動作するコンピュータプログラミング言語である。ElixirはErlangで実装されているため、分散システム、耐障害性、ソフトリアルタイムシステム等の機能を使用することができるが、拡張機能として、マクロを使ったメタプログラミング、そしてポリモーフィズムなどのプログラミング・パラダイムもプロトコルを介して実装されている。
歴史
高い拡張性があり、Erlangの仮想環境上で動作するシステムを目標に、José Valimによって開発された。
特徴
- Erlangの仮想環境 (BEAM) 上で動作する
- Erlangの関数を呼び出せるため、Erlangのシステムにシームレスに統合できる
- LISPのマクロと抽象構文木によるメタプログラミング
- Clojureのようなプロトコルによるポリモーフィズム
- ファーストクラス・ドキュメント
- メッセージ交換アクターモデルによるシェアード・ナッシング・アーキテクチャを採用
- 副作用が起こる循環構造の代わりに、再帰や高階関数に重点を置く
- 構文は全て式として扱われる
- 遅延評価と非同期処理
- パターンマッチング
- 標準でUTF-8ユニコードを採用
例
以下のサンプルはiexシェルまたはファイルに保存した上で elixir コマンドにて実行可能である。
- Hello world
- 内包表記
- パターンマッチング
- モジュール
- 1000個のプロセスを順番に立ち上げ
- 非同期実行
参考文献
- Dave Thomas:「プログラミングElixir」、オーム社、ISBN 978-4-274-21915-3(2016年8月19日)。
- Dave Thomas:「プログラミングElixir」(第2版)、オーム社、ISBN 978-4-274-22637-3(2020年12月)。
外部リンク
- 公式ウェブサイト (英語)
- elixir - GitHub (英語)
- Elixir - A modern approach to programming for the Erlang VM video presentation (英語)



