旧網干銀行本店(きゅうあぼしぎんこう)は、兵庫県姫路市網干区にある歴史的建造物。姫路市都市景観重要建築物。
この建物は一般的に本店と認識され定着しているが、網干銀行の本店は旭陽村高田(現網干区高田)にあり、実際にはこの建物は網干町支店として建てられた。もっとも、重役会議や支店長会議が網干町支店でたびたび開催されていて、本店格の扱いであった。
銀行としての役目を終えたあと婦人服店として使用されていたが,2019年にレストランとして改修された。
歴史
- 1922年(大正11年) - 竣工。5月14日に開店式典を行う。
- 1930年(昭和5年) - 網干銀行が三十八銀行に買収される。
- 1936年(昭和11年) - 三十八銀行ほか6行の合併により神戸銀行発足。その網干支店となる。
- 1970年(昭和45年) - 婦人服店として使用される。(2015年まで)
- 2000年(平成12年)1月31日 - 姫路市の都市景観重要建築物に指定される。
- 2019年(令和元年) - レストラン 旧網干銀行湊倶楽部としてリニューアルオープン。
建築様式
外観は煉瓦の壁と窓を交互に配して縦のラインを強調されており,大正期の自由な気風を映している。屋根はうろこ状に葺かれ,銅板でできたドームがある。天井や壁には漆喰が使われており,床は寄木張りになっている。
補足:古写真で確認すると屋根がうろこ状に葺かれていたのが分かるが、現状は波型スレート葺きに改変されている。
建物の再生
2019年、京都大学の大学院生が帰省時に建物が「売り物件」になっていることに気づく。大学院生がSNSで投稿したところ、知人経由で建物の購入者が見つかった。
ひょうごヘリテージ機構の協力もあり、建築機構の保全をしながら改修。2019年にレストランとしてリニューアルオープンした。
交通アクセス
- 山陽電鉄網干線山陽網干駅 徒歩9分
周辺施設
- あぼしまち交流館
- 旧赤穂塩務局網干出張所庁舎
- ダイセル異人館
- 丸亀藩網干陣屋
- 旧龍野藩南組大庄屋片岡家住宅
脚注
参考文献
- 山本真蔵日記を読む会編『山本真蔵日記』、平成29年11月1日(自費出版物)。
- 山本真蔵(1877~1945)は、大正~昭和期の実業家。網干銀行頭取や網干町長等を歴任した。
外部リンク
- 旧網干銀行 湊倶楽部:当施設を利用しているレストラン




