北条鉄道フラワ2000形気動車(ほうじょうてつどうフラワ2000がたきどうしゃ)は、1999年(平成11年)から製造された、北条鉄道の鉄道車両(気動車)である。

概要

1985年4月の北条鉄道開業に当たって製造された、二軸式LE-Carフラワ1985形の老朽化にともなう代替車として、1999年(平成11年)から富士重工業で製造された車体長18m級のLE-DCである。

形式の「フラワ」は沿線の加西市にある兵庫県立フラワーセンターに、「2000」は営業運転開始の西暦2000年にそれぞれ由来する。同時期に製造された三木鉄道ミキ300形と樽見鉄道ハイモ295-310形・樽見鉄道ハイモ295-510形とは基本構造・性能がほぼ同一である。

2000年(平成12年)にフラワ2000-1が運用を開始し、2001年(平成13年)にはフラワ2000-2が新製増備された。

2008年(平成20年)には三木鉄道から路線廃止によって不要となったミキ300-104を譲受し、フラワ2000-3に編入して2009年(平成21年)4月より運用を開始した。

構造

車体

車体は長さ18m級の両運転台式普通鋼製で、車両両端に片側2カ所の片開き式引き戸を設置し、扉間には上段固定下段上昇窓が6か所に設けられている。前面形状は左右にパノラミック・ウィンドウ、中央に貫通扉を持ち、両側前面窓下に前照灯と尾灯を、左上部に「ワンマン」表示を、右上部に方向幕を設置した。 なお、方向幕はフラワ2000-1のみ「粟生⇔北条町」と登場時のままになっており、フラワ2000-2, 3は2009年度の取替えにより「北条町⇔粟生」になっている。

塗色は、フラワ2000-1が加西市の市花「サルビア」をテーマにピンクの車体で扉が黄色、フラワ2000-2が「星」をテーマに紫の車体で扉が水色に塗られている。フラワ2000-3については、三木鉄道時代のまま白地に赤帯、車体裾を青色としているが、車両検査に合わせ2012年(平成24年)2月でこの塗色での運行を終了し、同年3月20日からは小野市の市花「ヒマワリ」をテーマに緑の車体で扉が黄緑、加西市のマスコット「ねっぴー」を配したデザインとなっている。

車内

ワンマン運転に対応した構造になっている。座席は、フラワ2000-1・3はセミクロスシートで、フラワ2000-2はロングシートである。

車内にトイレは設置されていないが、乗降口付近には、優先席と車椅子スペースが設けられている。ワンマン運転に対応するため運転室付近に運賃箱、整理券発行機、運賃表示器を設置している。

以前は北条線からJR西日本加古川線と神戸電鉄粟生線への乗り継ぎ利用客のため、粟生駅の乗車駅証明書発行機も備えられていたが、車両検査に合わせ現在は撤去されている。

運用

運用は近隣高校にあわせて運用されているため、夏休み、冬休みなど、主に長期休業中以外の朝は2両で運用されている。このため朝に2両運用がある日は毎日使用される車両が変わる。なお、近隣高校等が長期休業中の期間は、車両が1 - 3日単位で変わっている。

脚注

外部リンク

  • 車両情報 | 北条鉄道株式会社

北条鉄道フラワ2000形気動車 フラワ20001 播磨横田駅 鉄道フォト・写真 by norikadさん レイルラボ(RailLab)

北条鉄道フラワ2000形気動車 フラワ20002 粟生駅 (北条鉄道) 鉄道フォト・写真 by norikadさん レイルラボ(RailLab)

北条鉄道フラワ2000形気動車 北条町駅 鉄道フォト・写真(拡大) by 急行うわじまさん レイルラボ(RailLab)

北条鉄道フラワ2000形気動車 フラワ20003 北条町駅 鉄道フォト・写真 by ガラスパゴスさん レイルラボ(RailLab)

北条鉄道フラワ2000形気動車 フラワ20002 粟生駅 (北条鉄道) 鉄道フォト・写真 by norikadさん レイルラボ(RailLab)